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第28回日本語作文コンクール

第28回日本語作文コンクール

日本語作文コンクールとは

第28回日本語作文コンクール (2022年3月15日)

初級
最優秀賞
イルマ クレカ ゼオリタ(インドネシア)
優秀賞
シャー ジンシン(中国)
優秀賞
イン スゥジェン(中国(香港))
優秀賞
カリミ ルホラホ(イラン)
優秀賞
オック ソーチッタ(パラオ)

中級
最優秀賞
ララ グラハム アレサンドラ ジオバナ(ペルー)
優秀賞
リー タンロン(カンボジア)
優秀賞
オウ セツジュン(中国)
優秀賞
ラモス フェルナンデス アロンソ(メキシコ)

上級
最優秀賞
オヘダ カスコ マルコス ガブリエル(パラグアイ)
優秀賞
リン ニャン トゥン(ミャンマー)
優秀賞
ステファニー ナヨアン オクム(インドネシア)

第28回 講評

良い作文とは、読んだ人に何かを伝えたり、真実に気付かせたり、読んで面白かったとか、愉快な気持ちになれたとか、暖かい気持ちになったとか、前向きな気持ちになれたという時に、この作文を読んで良かったと思います。
メッセージを伝える為には、想いや主張、考えを持っていること、読み手を楽しませる為には、どう伝えたら、読んだ人を楽しませられるか工夫をすること、読み手を前向きな気持ちにさせるには、書く人自体が、暖かい気持ちや体験を持っていることが求められます。
その為に日々、「常識」に囚われることなく、自分の目で見て考えたり、色々な作品に触れ、作者の意図、主張を感じたり、色々な人と交流して、様々な考えを聞いたり、思い通りにいかなくても、客観的に状況や自分を見つめ直し、自分に都合の良いように考えないといった事が重要ではないでしょうか。 実は皆さんが作文に書いていた内容そのものです。
今、世界はロシアのウクライナ侵攻という不条理に傷ついています。ミャンマーの民主化逆行の流れも同じですが、そうした事態にならない為に、我々はどうすれば良いのか? どうあるべきなのか? 世界中で知恵を出して、皆が少しずつ我慢して日々平和にフェアに過ごしていくべきでしょう。
その為にも、市民レベルでお互いに理解し合う関係を作っていくことは非常に重要で、そうした時に、留学生の皆さんには貴重な役割を担える大きな可能性を持っていると思います。
今後、色々な事を学び体験し、将来には自国の為、世界の為に役に立てる人に成長して頂くことを大阪鶴見ロータリークラブ一同、切に願っております。

以下、部門ごとの評価

上級の部 最優秀賞
6つの島がくれたもの オヘダ カスコ マルコス ガブリエル
読み手もまるで自転車旅行に参加しているような気持ちになりました。
表現力、描写力が非常に高く、他の作品がだいたい一つのテーマを書いていることに対して、この作品には様々なテーマが盛り込まれています。 作文としてのクオリティが非常に高いことが評価されました。

上級の部 優秀賞 2位
自由への渇望 リン ニャン トゥン
ミャンマーの軍事政権による民主化拒否の現状
大変な状況ですね。独裁的な政治が、皆を不幸にさせることが、今現実に証明されつつあります。そうした事態を改善するために、どうすれば良いのか? 難しい課題ですが、世界中の知恵を集めて解決していきたいですね。テーマ性が高く評価されました。

上級の部 優秀賞 3位
完璧な人間なんていないって本当? ステファニー ナヨアン オクム
自分の中で常識的だと思っていた考えを尊敬する先生に覆されたという話で、ある面で哲学的な内容でした。また展開のさせ方が評価されました。

中級の部 最優秀賞
小さな活動から大きな変化へ ララ グラハム アレサンドラ ジオバナ
日本人の曾祖父がペルーに移住して、生活の基盤を築いていった話から、自分が留学して、日本に溶け込んでいこうとする歴史的なドラマを感じさせる作品で評価されました。

中級の部 優秀賞 2位
教育は無料になるべきです リー タンロン
政策提言にもつながる教育こそが重要だという主張とその根拠を説明した作品
自分のことだけでなく、社会全体を見渡した問題意識の持ち方と、その解決策を考えていることが素晴らしいですね。

中級の部 優秀賞 3位
社会時計と自分時計 オウ セツジュン
どこの社会にもある、常識的な考えや模範というものは、あくまでも一つの基準に過ぎず、それに囚われる必要はないという考えにたどり着いたという作品。個人的に深い感銘を受けました。常識は時代や社会で変わるもの 自分の価値基準を持ちたいものですね

中級の部 優秀賞 4位
私はどうして日本が好きなのか ラモス フェルナンデス アロンソ
日本が好きだという気持ちと何故そうなのか を書いた作品。
日本らしい日本語を沢山買いてある点も評価されました。

初級の部 最優秀賞
母のお弁当 イルマ クレカ ゼオリタ
最初は嫌いだった母がつくってくれる野菜が沢山入ったお弁当。先生の言葉がきっかけで、働いているお母さんが忙しい中で、自分に対する愛情を込めて作ってくれていたことに気づく作品。気持ちが暖かくなりました。

初級の部 優秀賞 2位
人生が下り坂になる時 シャー ジンシン
ネガティブな気持ちになった時に、客観的に自分を見て、ネガティブな考え方から脱したという内容。哲学的、自己啓発的な視点を持てたことが良かったです。

初級の部 優秀賞 3位
私が最も尊敬する人 イン スゥジェン
お母さんの愛情に昔の自分は気付かなかったけど、今は気付いたという作品
他人にとっては普通の人であっても、自分にとっては最も美しい人 という表現が秀逸です。

初級の部 優秀賞 4位
私を最も励ましてくれた人 カリミ ルホラホ
愛情をもって育ててくれた祖母が留学への準備の中で亡くなってしまった。自分の成長を祖母が喜んでいた事に気付き、その祖母の為にも頑張ろうと決意する気持ちの描写が良いです。愛情を持って期待してくれる事とそれに応えようとする美しい心が伝わりました。

初級の部 優秀賞 5位
友達 レケメシク ベロス
いつも自分の味方でいてくれた親友と別れて寂しい。その人が亡くなって悲しい。その人は実はおばあちゃんでした という読者を裏切るような展開が素晴らしく、ストーリーテラーとしての才能を感じさせます。心が暖かくなりました。

国際交流基金運営委員会  委員長 吉羽 潤司

過去の入賞作品アーカイブ

■第1回(1994年) ■第2回(1995年) ■第3回(1996年) ■第4回(1997年)
■第5回(1998年) ■第6回(1999年) ■第7回(2000年) ■第8回(2001年)
■第9回(2002年) ■第10回(2003年) ■第11回(2004年) ■第12回(2005年)
■第13回(2006年) ■第14回(2007年) ■第15回(2008年) ■第16回(2009年)
■第17回(2010年) ■第18回(2011年) ■第19回(2012年) ■第20回(2013年)
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